2026年2月26日 | 債務整理ナビ編集部
「債務整理をすると保険を全部解約しなきゃいけない?」——これは多くの方が心配するポイントです。結論として、手続きの種類と保険の種類によって影響は大きく異なります。
任意整理は財産の処分が一切不要な手続きです。生命保険、医療保険、がん保険、学資保険——すべて今まで通り継続できます。
個人再生では保険の解約は求められません。ただし:
保険の解約返戻金は「清算価値」に計上されます。つまり、返戻金が高額な保険を持っているほど、最低弁済額が上がる可能性があります。
例:解約返戻金が100万円の保険がある → 最低でも100万円以上を返済する計画が必要
自己破産では、解約返戻金のある保険は処分(解約)の対象になることがあります。どのくらいの額の財産があると破産管財人による換価が必要になるかは、法律ではなく各裁判所の運用で決まり、東京地方裁判所は、保険の解約返戻金など20万円以上の換価対象資産がある場合を原則として管財事件として扱っています(東京地方裁判所民事第20部の案内より)。基準は裁判所によって異なることがあり、水戸地方裁判所は2019年4月に「資産総額50万円基準」から「個別資産20万円基準」に運用を変えています(同裁判所の案内より)。
自己破産でも、裁判所に自由財産の拡張を申し立てることで、保険を残せる場合があります。認めるかどうかは、破産者の生活の状況や収入を得る見込みなどの事情を考慮して、裁判所が決めます(破産法第34条第4項)。
保険の契約者貸付を利用して解約返戻金の額面を減らす方法もあります。ただし、破産直前に不自然に行うと問題になる可能性があるため、必ず弁護士に相談してください。
保険を残したいなら、任意整理を検討できます。任意整理は、財産を処分して返済に充てる手続きではないためです。
Q. 任意整理で生命保険を解約する必要はある?
→ ありません。任意整理では保険にまったく影響はありません。
Q. 自己破産で保険が解約されるのはどんな場合?
→ 解約返戻金のある保険は、処分(解約)の対象になることがあります。基準は法律ではなく裁判所の運用で決まり、東京地方裁判所は、保険の解約返戻金など20万円以上の換価対象資産がある場合を原則として管財事件(破産管財人が財産を換価する手続き)として扱っています。
債務整理が保険に与える影響について、多くの方が不安を抱えています。ここでは、専門家に相談する前に知っておきたいことをまとめます。
まず重要なのは、一人で悩まないことです。借金問題は放置すればするほど状況が悪化します。利息が膨らみ、督促が厳しくなり、精神的な負担も増大します。早めに専門家(弁護士・司法書士)に相談することが、問題解決の第一歩です。
多くの法律事務所では初回相談無料で対応しています。相談したからといって必ず依頼する必要はありません。自分の状況を客観的に把握し、どのような選択肢があるのかを知ることが大切です。
弁護士に相談する際は、以下の情報を事前に整理しておくとスムーズです。
これらの情報が揃っていれば、弁護士は最適な債務整理の方法を短時間で判断できます。すべての資料が揃っていなくても相談は可能ですが、正確な借入残高と月々の収支だけでも把握しておきましょう。
収入が一定基準以下の方は、法テラス(日本司法支援センター)の民事法律扶助制度を利用できます。弁護士費用の立替払いを受けられ、立替金は利息なしの分割で返済します(月々の返済額は審査で決まります)。生活保護受給者は返済が免除されるケースもあります。
法テラスの利用条件は、①収入が一定基準以下(単身者で手取り月額182,000円以下など)、②資産が一定基準以下、③民事法律扶助の趣旨に適することです。該当するか不明な場合は、法テラスのサポートダイヤル(0570-078374)に電話で確認できます。
生命保険は解約返戻金がある場合、自己破産で処分対象になることがあります。どのくらいの額の財産があると破産管財人による換価が必要になるかは、法律ではなく裁判所の運用で決まり、裁判所によって異なることがあります(東京地方裁判所は、保険の解約返戻金など20万円以上の換価対象資産がある場合を原則として管財事件として扱っています)。掛け捨て型の保険は解約返戻金がないため影響を受けません。個人再生・任意整理では保険の解約は不要です。学資保険についても自由財産の拡張を申し立てることができ、認めるかどうかは、裁判所が破産者の生活の状況などの事情を考慮して決めます(破産法第34条第4項)。団体信用生命保険は住宅ローンに付帯しているため、個人再生の住宅ローン特則で保護されます。