FX・投資の借金は債務整理できる?失敗した時の解決策
2026年2月27日 | 債務整理ナビ編集部
FXのロスカットで追証が発生、株式投資の信用取引で大損、仮想通貨の暴落で借金——投資で作った借金も債務整理で解決できます。
投資の借金の種類
- FXの追証・信用取引の損失・投資資金の借入・仮想通貨の損失+税金が主な4パターン
- カードローンで投資資金を借りるケースが特に多い
- 仮想通貨は含み益課税+暴落のダブルパンチで借金が膨らみやすい
- FXの追証:急激な相場変動でロスカットが間に合わず発生する追加証拠金
- 信用取引の損失:株式の信用取引で証拠金を超える損失
- 投資資金の借入:カードローン等で投資資金を借り入れ
- 仮想通貨の損失:暴落による損失+税金の問題
投資の借金と免責不許可事由
- FXや投資は破産法252条の「射幸行為」に該当する可能性がある
- 該当しても、裁判所が事情を考慮して免責を認めることがある(裁量免責・破産法252条2項)
- 反省の態度や生活を立て直す取り組みは、裁量免責の判断で考慮される
⚠️ 射幸行為に該当する可能性
FXや投資は破産法252条の「射幸行為」に該当する可能性があります。これは免責不許可事由の一つです。
ただし、該当する場合でも、裁判所は破産に至った経緯などの事情を考慮して免責を認めることができます(裁量免責・破産法252条2項)。反省の態度や生活を立て直す取り組みは、その判断で考慮されます。
手続き別の対応
- 任意整理は免責不許可事由と無関係で、追証の分割返済や将来利息カットが可能
- 個人再生は免責不許可事由の制度がなく、借金を最大80〜90%減額できる
- 自己破産は管財事件(破産管財人が選任される手続き)として進められることがあり、その場合は破産管財人を選任して手続を進める費用が別に必要(額は事件ごとに裁判所が決める。大阪地方裁判所の案内では、弁護士に依頼して申し立てる場合は最低20万円)
✅ 任意整理
- FX業者・証券会社への追証を分割返済に交渉
- カードローンの将来利息カット
- 免責不許可事由は関係なし(裁判所を通さないため)
⚠️ 個人再生
- 借金を最大80〜90%減額
- 免責不許可事由の制度がないため、投資の借金でも問題なし
- 安定収入があれば有力な選択肢
❓ 自己破産
- 免責不許可事由に該当する可能性があるが裁量免責で対応
- 管財事件(破産管財人が選任される手続き)として進められることがあり、その場合は破産管財人を選任して手続を進める費用が別に必要
- 反省文の提出、投資をやめた証拠が重要
投資の借金で自己破産する際のポイント
- 投資口座の解約と証拠保全、反省文の提出が裁量免責のカギ
- 家計簿をつけて堅実な生活を送っている証拠を残す
- 弁護士には正直に経緯を話す(隠すとバレた時に不利になる)
💡 裁量免責を得るために
- 投資をすべてやめる(口座の解約・証拠の保全)
- 反省文を提出する:なぜ投資にのめり込んだか、今後どうするか
- 家計簿をつける:堅実な生活を送っている証拠
- 破産管財人に誠実に協力する
- 弁護士に正直に経緯を話す(隠すとバレた時に不利)
仮想通貨特有の問題
- 仮想通貨の含み益に課税され、翌年に税金が請求される
- 自己破産しても税金は非免責で免除されない
- 対策は税務署に分割納付を相談+借金部分を債務整理の組み合わせ
- 含み益に課税:利益が出た年の税金が翌年に請求される
- 税金は非免責:自己破産しても税金は免除されない
- 対策:税務署に分割納付を相談+借金は債務整理
よくある質問
Q. FXの借金は自己破産で免除される?
→ FXの損失による借金は免責不許可事由(射幸行為)にあたる可能性がありますが、裁判所が事情を考慮して免責を認めることもあります(裁量免責・破産法第252条第2項)。
Q. FXの追証も債務整理できる?
→ はい。追証も通常の借金と同様に債務整理の対象です。
FX・投資の債務整理に関する実践的なアドバイス
FXや投資で借金を負った場合について、多くの方が不安を抱えています。ここでは、専門家に相談する前に知っておきたいことをまとめます。
まず重要なのは、一人で悩まないことです。借金問題は放置すればするほど状況が悪化します。利息が膨らみ、督促が厳しくなり、精神的な負担も増大します。早めに専門家(弁護士・司法書士)に相談することが、問題解決の第一歩です。
多くの法律事務所では初回相談無料で対応しています。相談したからといって必ず依頼する必要はありません。自分の状況を客観的に把握し、どのような選択肢があるのかを知ることが大切です。
相談前に準備しておくべきもの
弁護士に相談する際は、以下の情報を事前に整理しておくとスムーズです。
- 借入先の一覧 — 金融機関名、借入残高、月々の返済額、金利を把握
- 収入の資料 — 給与明細(直近3ヶ月分)、源泉徴収票
- 支出の概要 — 家賃、光熱費、食費、保険料などの月々の固定費
- 資産の情報 — 預貯金、不動産、車、保険の解約返戻金など
これらの情報が揃っていれば、弁護士は最適な債務整理の方法を短時間で判断できます。すべての資料が揃っていなくても相談は可能ですが、正確な借入残高と月々の収支だけでも把握しておきましょう。
法テラスの活用
収入が一定基準以下の方は、法テラス(日本司法支援センター)の民事法律扶助制度を利用できます。弁護士費用の立替払いを受けられ、立替金は利息なしの分割で返済します(月々の返済額は審査で決まります)。生活保護受給者は返済が免除されるケースもあります。
法テラスの利用条件は、①収入が一定基準以下(単身者で手取り月額182,000円以下など)、②資産が一定基準以下、③民事法律扶助の趣旨に適することです。該当するか不明な場合は、法テラスのサポートダイヤル(0570-078374)に電話で確認できます。
専門家からのアドバイス
FXや仮想通貨の損失で借金を負った場合、自己破産では免責不許可事由(射幸行為による過大な債務)に該当する可能性があります。ただし、裁判所が事情を考慮して免責を認めることもあります(裁量免責・破産法第252条第2項)。裁判官に反省の態度を示し、再発防止策を説明することが重要です。個人再生であれば免責不許可事由の問題がないため、投資による借金の場合は個人再生を選択する方が確実です。